今宵の月は美しい【完】
ま、連絡もしないで突然来たんだから、それもそっか。

冷たくされたらと思うと怖く、教えて貰ったケータイもメールもしたことない。

中鉢も私のを知っているのに、なんにも連絡はしてこない。


月曜日に生徒指導室で、キスしたっきり。

古文の授業が何度かあったけど、全部私は寝た振りしてしまった。

立てた教科書の後ろで目を閉じていても、静かな低い声までは遮断できなくて、変にドキドキとしてしまった。

早くこの授業が終わらないものか…。

何か呼びだされるような、悪い事してみようかな?

しかし、それもなんだか、かまってちゃんぽくて嫌だ。


悶々としてた週の半ば、C組のイケメンに声をかけられた。

もちろん、中鉢の事は知られては不味い。

でも一人でただ悩んでるのも嫌になっていて、丁度良い発散相手として、我々はヤリ友になりました。

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