今宵の月は美しい【完】
したらやっぱり、私は勘違いしてはいけない。

「なんか心配掛けてるんですね。すみません」

「…謝るな、っての。
どうして一人で抱え込むんだ?」

信じ込んで、裏切られる方が嫌なだけじゃん。

「そんなに俺は、頼りにならない?」

「その格好で言われても、説得力が…」

せめて、なんか履けよ。

「…だってこうでもしないと、喋らないし」

あ、やっぱしそう?
私は、教育的指導にあってるだけな感じ?

好きとかまだ言わずにいて良かった。

このままなら、ヤリ友だもんね。

あんまり迷惑かけないようにしよう。嫌われたくない。

この時私は、そう思ったのでした。



一服しようと灯りをつけたら、赤ラークがきれていた。

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