今宵の月は美しい【完】
良い子になろうと思い、まだ綺麗なのに外しに行ったのだ。

スカルプネイルは、自分では剥がせない。

ネイルサロンで専用の液体で柔らかく溶かしてから、歯医者さんの器械みたいなので、キュイーンて削る。

そしたら外した自分の爪が、あまりにも情けない事になっていた。

長くスカルプをつけたり外したりしていたせいで、黄ばんでいるし、ガタガタ。

ガックリした。

そうだった、これで剥げ掛けるといつも通うことになってしまったんだった。

「そんなのチューバチに、見られたくなかったんだもんー…!」

しくしく。
ブスなだけでなく、爪まで汚いとか嫌すぎる。

「だからって、黄緑ってなに!?」

「これは趣味」

ネイルサロンのお姉さんが、丁度この色をしていて、とても可愛かったのです。

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