虹を好きになったあなた
私は必死の目で蒼ちゃんを見つめた。



「あぁ。じゃあ借りとくな」



蒼ちゃんは自分の教室に戻っていった。



やったぁ!!



私は心の中でガッツポーズした。



ご機嫌なまま席に戻ると小夜がニヤニヤしていた。



「光、うまくやったね」



「えっ?!」



「放課後に教科書を返してもらうのは、そのまま一緒に帰るチャンスを作るためでしょ?」



ドキッ!!



小夜に図星を当てられた。



「なんでわかったの?//」



私は小さい声で聞いた。



「光の考えそうなことだもん。うまくいくといいね」



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