虹を好きになったあなた
ううん。
喧嘩なんてしたことない。


蒼ちゃんは優しいから…


でも逆にその優しさがみんなと同じかなって思ってしまうと、それも嫌になってしまう。



「蒼ちゃんて…本当に私のこと好きなのかな?」


私はクッションを抱きしめて呟いた。



付き合いだしてから何もない。


デートも恋人らしいことも全く。



不安になるじゃん…



「ねぇ、光」



お母さんが手を止めて私を見た。



「恋人らしいことをするのが付き合うってことじゃないのよ」


??


私はその意味が頭を傾げた。



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