虹を好きになったあなた

図書室のキス

「あっ!忘れ物した」


移動教室の途中で椎名が声をあげた。



「椎名、何忘れたの?」



「理科のプリント~」


椎名はガックリとした。



理科の先生って忘れ物1つで内申に響くから厳しいんだよねι



「仕方ないなぁ。私のコピーさせてあげる」



「ほんと!小夜。ありがとう!」



椎名は小夜に抱きついた。


小夜はなんだかんだで優しいから。



「じゃあ、光。ちょっとプリント、コピーしてくる」



「うん。私、ここで待ってるから」



椎名と小夜は走ってコピー室まで走って行った。



私は壁にもたれて2人を待っていた。



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