虹を好きになったあなた
「ねぇ、蒼ちゃん。たまには晩ご飯食べに来ないの?」



私は玄関の前につくと蒼ちゃんに聞いてみた。



「あぁ。適当に自分で作るからいいよ。俺は1人でも大丈夫だから」



そう言って蒼ちゃんは家の中に入ってしまった。



今日も食べにこないんだ…



私も家の中に入った。



「ただいま~」


「あら、光。お帰り」



リビングに行くとお母さんがソファーに座っていた。



「光…何かあったの?」



会うなり、いきなりお母さんに言われた。



「な、なんで?!」


図星で私は少しびっくりした。



「光、嬉しそうだけど少し不安そうな顔をしているから」



お母さんはニッコリ笑った。



さすが、お母さん…



「あ、あのね!今日、久しぶりに蒼ちゃんに学校帰りに会ったの!」



「あぁ。だから嬉しそうなんだ。光は昔から蒼空くんのことが好きだもんね♪」



ズバリと言われて私は赤くなってしまった。




「お、お母さん!/// 話聞いてよ~」


「はい、はい」



お母さんは面白そうにしている。



「でね…、蒼ちゃんに『今日、晩ご飯食べにこない?』って聞いたら今日も『大丈夫』って断られちゃった」



「そう…。残念ね」



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