生きる意味
生きる意味
ここから飛びをれば自由になれる…。

新藤光(しんどうひかる)は、学校の屋上で自殺をしようとしていた。

理由は色々あった…。

自分の容姿が好きじゃない。

会話が苦手で友達が一人も出来ず、常に一人で教室に居た。

そんな暗くて容姿も可愛くない私は、毎日の様に学校でイジメにあっている。

嫌な事は、言いだせばキリがないくらいあった。

死にたい…。

死にたい……。

毎日のように死ぬ事を考え、死ぬために私はこの場所に来る事を選んだ。

今は夜中の12時。私の学校は、校舎が古いので侵入する事など容易い事だった。

予め窓の鍵を一つ開けておけば、簡単に学校に侵入出来るし、屋上の鍵はいつも開いている…。

この場所に来る事自体は本当に簡単に出来た。

遺書は書いていない。特別書きたい事もないし、書いたところで私の死んだ後の事など、どうでも良いと思っているから。

胸辺りまでしかない鉄柵を越え、地上を見下ろせる場所に立った私は、学校の校舎から見える景色をぼんやりと眺める事にした。

夜中の12時を過ぎたこの時間なのに、目の前に見える景色は、色鮮やかな光に満ちた光景だった。
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