私だけの王子さま
電話を切った後、委員長は放心状態だった。
周りの人たちが心配そうに声を掛けているけれど、何も答えようとしない。
とてつもなく嫌な予感がして、私は急いで委員長の元へ駆け寄った。
「委員長…どうしたの?」
応答がない。
だけど、その表情から、何か良くないことが起こったことだけは分かった。
「委員長…?」
もう一度呼ぶと、委員長は、やっと私の方に目を向けた。
「相原…
本多さんが―――…」