私だけの王子さま
後悔先に立たず。
今の私には、その言葉がピッタリだった。
私は、これからどうなっていくのだろう。
考え方を変えれば、以前のような純粋さが戻ってくるのだろうか?
どこに行っても、前に進めない。
行き止まりに直面したような気がしていた。
この時、初めて思った。
もしかしたら王子さまは、綺麗だからという理由で、女性を選んでいるわけではないのかも知れないって。
だとしたら、外見だけの私は、きっとお姫さまにはなれないって……。
高校二年生の1学期最後の日、
夏の始まりと共に、
私がしてきた恋とも呼べないような恋が、
幕を閉じた――。