私だけの王子さま
「…だから、
今ここで、最後に残ってるいちばん大切なケジメを…
つけたいと思う」
真っ直ぐに私を見つめる委員長は、今までにないくらい、真剣な顔をしている。
重なり合ったままの視線が、
私たちの周りの時を止める。
吹き付ける風の音も、
押し寄せる波の音も…
何も、聞こえない。
ただ、委員長の次の言葉を待つだけだった。
最後に残っている、
いちばん大切なケジメ。
それは…
私を幸せにしてくれる、
最高の言葉―――…。
「相原…
好きだ」