私だけの王子さま



実は今日、委員長に会っていろいろ話していて思った。


今までのことを、麻智にもきちんと話さなきゃって。


麻智は、幼い時からいつも一緒で、

それは、年を重ねても変わらなくて、

ずっと私のことをそばで見守ってくれた、

親友だから。



「ねぇ、麻智?」


“うん?”


「明日、時間とってもらってもいい?話したいことがあるんだ」


そう言うと、急な頼みにも関わらず、麻智は快くOKしてくれた。


「……じゃあ、明日お昼頃行くね」


“りょーかい!待ってるね!”


約束を交わし、電話を切った。



麻智は……私のしてきたことをどう思うのだろう。

もしかしたら、軽蔑されるかもしれない。
だけど、今話さなきゃ後悔するような気がした。


これは、真っ暗闇だった自分の心に、再び光が射すようにするためのケジメなのだと思う。

うん。きっとそうだ。


そんなことを考えていたら、いつの間にか、何もしないまま眠りに就いていた――。






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