私だけの王子さま



あの日、委員長に特別な想いを抱くようになってから、私の心臓は忙しい。


ちょっとしたことで、ときめいたり、

ちょっとしたことで、揺すぶられたり。


自分にも、こんな感情があったんだって、改めて思い知らされる。



だけど、私の心は、まだまだちっぽけだと思う。


だって、今日改めて委員長に会ったら、‘好き’って気持ちが、もう溢れてしまいそうだから。



私は、委員長のことをまだ全然知らない。


聞きたいことだってたくさんある。


でも今は、隣にいるだけで精一杯だから。


まだ、自分の気持ちに、身体が付いて行けないみたいだから。


だから、もう少し、余裕のある心になれたら、



この気持ち、伝えてもいい―――?





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