私だけの王子さま
もし、委員長に彼女がいたとしても、この想いは変わらないと思う。
ううん。
変わらない自信がある―――。
「相原、俺の顔に何かついてる?」
「ほぇっ!?」
委員長が、急にそんなことを言うから、変な声を上げてしまった。
それを聞いた委員長は、大爆笑。
「‘ほぇ’って。相原おかしすぎ」
「………」
恥ずかしい…。
でも。
また、そうやって、私のことを和ませてくれる。
あの日の帰り道もそうだった。
緊張して、上手く喋れなかった私の心を、色んな話でほぐしてくれた。
それが、委員長の優しさなんだ。
「あ、そだ。委員長!」
「ん?」
私は、委員長の最初の質問に、まだ答えていなかったことに気が付いた。
「あの、私ね。あの後、麻智にもちゃんと話したんだ」