アクオー
「おいおい井上!なんでお前びしょ濡れなんだ?」

駐車場の端で濡れたシャツを絞っているところをセンター長に見られた。

「すみません。ドブに落ちてしまいました」

桑ちゃんをかばうワケでは無い。
真実を話せば、きっと僕はここに居られなくなるからだ。

「ドブに落ちた?なんだそりゃ。お前どこまで馬鹿なんだよ。そんなんで仕事が出来るのかっ!」

「すみません。すみません」

謝るたびにセンター長の表情が険しくなる。


「もう今日は帰っていいよ」
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