アクオー
死にたい。

自転車のサドルに濡れた尻を落とす。

初夏とはいえ、風が吹くと濡れた身体から一気に体温を持っていかれる。

(寒い)

みじめだ。

何故、僕だけこんな目に。

失意の底は常に見えっ放しだ。

でも今日は少し違う。

(今夜、トミーにまた会えるんだ)
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