アクオー
一度、自宅に戻り私服に着替えた。

他にやる事も無い。昨日の団地へ早目に行き、トミーが現れるのを待つ事にした。

団地の下の公園で、缶コーヒーをすすりながら彼女を待つ。

夜になるまでまだ大分ある。
遊ぶ子供達を眺めながら、公園のベンチに座って只、時間が経つのを待っていた。

暗くなり始める頃、子供達の母親が一人二人と迎えに来た。

その度に僕は、トミーが来たかもと胸をときめかせた。

まるで母親を待つ子供に似ていると気付き、少し可笑しくなった。
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