アクオー
(トミー・・・・・・)

彼女を思い出すと、とてもじゃ無いけど眠れない。

この歳になって、こんな気持ちになるとは思わなかった。

彼女の笑顔に残る少女の面影。

優しくも儚い、それでいて全てを見てきたような大人の深みも垣間見える奇妙な微笑み。

全てを許してくれるような。

僕の心は、十代のときめきを思い出した。

その夜は、彼女との逢瀬を夢みて、何度も寝返りを繰り返した。
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