教え子の甘い誘惑
思い出すこと三ヶ月前の春、アタシは高校2年の英語を担当することになった。
教師生活も5年を向かえ、そろそろ担任を持ちたい気持ちがあった。
だから来年ぐらいは…と考えていた矢先、アタシは彼と出会った。
彼、世納華月くんはアメリカからの帰国子女。両親の仕事の関係で、6年間、アメリカにいたらしい。
2年からの編入で、日本の生活も久し振りだから、何かとフォローしてあげようと、職員会議で言われていた。
けれど…アタシの初授業の日。
彼はアタシの授業の途中で、いきなり立ち上がった。
「…世納くん? どうしたの?」
「悪いケド、英語はアメリカでイヤってほど学んだんだ。この授業、受ける気は無いよ」
…と、爽やかな笑顔で教室を出て行ったっきり、アタシは授業で彼と顔を合わせることは二度と無かった。
さすがに担任の先生や、同じクラスメート達が何かと言ってくれたらしいが、効果はゼロ。
教師生活も5年を向かえ、そろそろ担任を持ちたい気持ちがあった。
だから来年ぐらいは…と考えていた矢先、アタシは彼と出会った。
彼、世納華月くんはアメリカからの帰国子女。両親の仕事の関係で、6年間、アメリカにいたらしい。
2年からの編入で、日本の生活も久し振りだから、何かとフォローしてあげようと、職員会議で言われていた。
けれど…アタシの初授業の日。
彼はアタシの授業の途中で、いきなり立ち上がった。
「…世納くん? どうしたの?」
「悪いケド、英語はアメリカでイヤってほど学んだんだ。この授業、受ける気は無いよ」
…と、爽やかな笑顔で教室を出て行ったっきり、アタシは授業で彼と顔を合わせることは二度と無かった。
さすがに担任の先生や、同じクラスメート達が何かと言ってくれたらしいが、効果はゼロ。