ばいばい。
 







帰り道、かなり暗くなった道に、あたしは少し怖がりながらもタクと肩を並べて歩いている。






「ね、ねえタク」



「あ?」




「‥歩くの速い」






ほんとうは速くないけど、いつもより暗いので、タクの顔があまり見えなくて怖い。







「そうか?」




「う、うん。」






タクがいないんじゃないかと、不安になったから返事してくれて安心した。









突然、手を握られた。




え、と思う






「タク‥?」





「怖いんだろ?手ぇ握っててやっから、安心しろ」







ぎゅっと力を込められて、自然と恋人繋ぎになっていた。









苦しくなる。






息が、吸いにくくて、



心臓が今にも飛び出そうなくらい、ばくばくしてて、体中が、あつい。






ぎゅ、っと握られるたび、胸もぎゅーって鷲掴みにされてるみたいになる。






子宮辺りも、ぎゅ、っとなる。







なに、これ







 
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