Woman morbid fear





「お久しぶりです、水谷さん」




「こんなところで何を?!」




「ははっそれはこっちのセリフですよ、僕は今帰ろうかと。それで、水谷さんも帰りですか?」  




「俺、いや、わたしは…」




「今は営業じゃないですから、お気楽に」




「ども」




「それで?」




「あ、俺は一旦帰ったんですけど、キーケース忘れちゃって。今取りに戻っても会社閉まってますし、お腹減ったんでコンビニでも行こうかと」





「それは災難でしたね。でしたら一緒に食事にでも行きませんか?いろいろお話もしたいですし」




「でも伊集院社長は帰る途中じゃ…」




「いいんですよ。僕があなたと食事がしたいんですから」




「あはは、それならお言葉に甘えて」





あくまで社長だから高級そうな店に連れていかれたら、どうしようかと車に乗って後悔した





(あんま金ないしな…)





「着きましたよ」





「あ、はい」





(あっ普通のお店だ…)





「最近社員の人に教えてもらったんですよ。安くて美味しいって」



「へぇ」
(よかった…)






「さぁ入りましょ」






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