君と〜クリスマス・イヴ〜
私が19歳になったばかりの時だった…。

アルバイトの帰り道…ウィンドーショッピングをしていた。

「これ、可愛ぃな…」
お店の中に入る訳でもなく…ただ、外から飾られている洋服を見るのが好きだった。
《ドン》《バシャッ…》

ぶつかった拍子に何か冷たい物が脚にかかったような気がした…。

「あぁー!お気に入りのスカートがぁ」

お気に入りのスカートに、べったりとジュースがかけられている。

「もぉ…最悪…」


「す…す…すみません!その、弁償させて下さい!」

そう言った男性は、グイッと私の腕を掴むと、何処かに引っ張って行く。

「ちょっと…何処に行くんですか!」
「ごめんなさい…弁償しますから」


(弁償しますから…)
さっきから、そればっかりじゃない…。

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