君と歩く未来
「柊・・・・」
「おまえ、一人で何してんの?」
柊は、自分の机に座った。
「別に」
夏姫は答えた。
「別にって。なんか怒ってる?」
柊は訊いてきた。
「怒ってないよ」
夏姫は言った。柊の顔を見ることができない。ずっと、窓の外を見ながら話していた。柊の顔を見ると、うまく話せないような気がした。
それから、しばらく沈黙が続いた。
「柊ってさ、なんで彼女作んないの?」
先に、口を開いたのは夏姫だった。
「傷つけるだけだから」
柊の言葉の意味が分からなかった。
「どうゆうこと?」
夏姫は訊いた。
「夏姫になら、話せるかな」
柊は言った。





柊が、彼女を作らないわけ。




その答えが分かる。




柊、柊にそんな過去があったなんて、知らなかった






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