君と歩く未来
「柊が彼女作らないのとその幼なじみの未来ちゃんと、どうゆう関係があるの?未来ちゃんが自分が帰ってくるまで、彼女作らないでって言ったから?」
夏姫は、聞いてはいけないと思いつつ訊いた。
「怖いんだよ」
柊は言った。
「怖い?」
「俺は知らないうちに、未来を傷つけてた。未来が俺から離れたいって思うくらい、俺は未来を苦しめてた。そんな俺に人を好きになる資格なんてない」
柊の本当の気持ちを初めて知った。
「柊・・・・・」
夏姫は何も言えなかった。
「なんかごめんな。変な話しに付き合わせて」
柊は言った。
「そんなことない。私、柊のこと何も知らなかったから。聞けて良かったよ」
「この話ししたの、夏姫が初めてだよ。誰にも言えなかった」
「未来ちゃんとは、連絡とってるの?」
夏姫は訊いた。
「とってない。ウィーンに行ってから一度も連絡がない。俺からもなんか連絡できなくて。また、傷つけるんじゃないかって怖くてさ」
柊は言った。
「そっか」
「いろいろありがとうな。もう遅いから送っていく」
柊は言った。
「うん」





柊が彼女を作らないのは、相手を傷つけてしまうから。




本当にそれだけ?




未来ちゃんのこと、好きだからじゃないの?



夏姫は思った。




気付いてないんだよ。
柊は自分の気持ちに・・・・・





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