君と歩く未来
その日の夜。柊に電話をしようか悩んでいた。



柊、許してくれるかな



柊の声が聞きたい




夏姫は決心した。そして電話をした。
「はい」
柊が出た。
「・・・・・」
夏姫は声がすぐに出なかった。
「もしも~し」
「あっ、あの私。夏姫」
「うん。何、焦ってんの?」
柊は笑っていた。久しぶりに聞いた。柊の笑い声。
「どうした?つーか、話すの久しぶりだな。元気だったか?」
柊は言った。
「ほんとに久しぶりだね。話すの」
夏姫は、緊張してうまく話せない。
「そうだな」
「てゆうか、元気かって。毎日、学校で会ってるじゃん。話さないだけで」
「そういやそうだな。おまえ、毎日学校来てたもんな」
柊はまた笑っていた。
「柊、ごめんね。あんなひどいこと言って。柊は何も悪くないのに」
夏姫は謝った。
「気にしてねぇーよ。夏姫に、あんなこと言わしたの俺のせいだし」
柊は言った。
「柊は何も悪くないよ」
「じゃ、仲直りってことで。明日からまた話そうな」
「うん」
夏姫は必死で涙をこらえた。




また、友達に戻れたから、この気持ちは胸に閉まっとくね。



いつか言うから。



好きだって




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