Monsoon Town
「藤堂、事情を説明しろ」

藤堂に説明を促した陣内だったが、
「わたしがやりたいって言ったんです」

ひまわりが言った。

「えっ?」

「昨日藤堂さんがご飯作っているところを見て、わたしもやりたいなって思ったんです」

ひまわりが説明をした。

「俺は何もしなくていいって言ったんだ。

一応、ひまわりは記憶が戻るまでのお客さんとして、ここにいる訳だから。

ひまわりの身に何かあったら、陣内が黙ってないだろうし」

「もういい、ことはわかった」

陣内が話を終わらせた。

「時間もないし、今は飯を食べたい。

いいだろ、藤堂?」

そう言った陣内に、藤堂は首を縦に振ってうなずいた。
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