Monsoon Town
「その前に頭をあげろ、こう言うのはあまり好きじゃないんだ」

そう言った陣内に従うように、日高が頭をあげた。

「彼女を幸せにする、ただ…」

「ただ…?」

「今の言葉には、全てウソ偽りはないんだな?」

「はい」

日高が首を縦に振ってうなずいた。

「ならばいい、それから」

「それから?」

「お前も早く相手を見つけて、幸せになるんだな」

そう言った陣内に、
「はい!」

日高は首を縦に振って大きくうなずいた。
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