結婚恋愛


遡ること一時間前

美世は秘書たちに連れられて、ホテル内のショップに来ていた

鮮やかな色のパーティードレスが並ぶ店内を、美世は居心地悪く見回す

プライベートでは、こういう店とは縁遠い


「麻生さん、何色が好きですか?」

「色?黒とか、茶色とか・・・それがどうかしたの?」


美世の返事を聞きながら、秘書たちが次々とドレスを取り出していく


「麻生さん、着てみましょう?」

「え・・・?」


それから一時間、まさしく着せ替え人形


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