結婚恋愛


激しい頭痛に襲われながら、美世は回想を終える

現実に戻ると、隣の彬が麗香と話していた


「というわけだから、俺は帰る」

「彬、ちょっとくらいいいでしょ?実は、上に部屋を取ってるの」

「じゃあ、その部屋の鍵、俺にちょうだい」


真顔で手を差し出す彬に、麗香は意味が分からないが、とりあえず機嫌を取りたいので黙って渡す


「美世ちゃん、行こうか?」

「あ、彬?私は?」


美世の肩に手を回して、そのまま会場を出ていこうとする彬を、麗香が慌てて呼び止める


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