結婚恋愛


「大丈夫、ですね」


カバンにしまって、美世は彬を見上げる

真っ白なタキシードを着ている彬は、いつもとは違う人に見える


「惚れた?」

「私が社長を好きになることは、ないと思います」


呆れたため息をついていると、スタッフが2人を呼びに来た


「お願いします」

「はい。社長、行きましょう」

「美世ちゃん」


部屋を出ていこうとする美世を、彬が低い声で呼び止めた


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