結婚恋愛


差し出されたグラスを、美世は受け取らずに視線を外す


「・・・・・・美世」

「はい・・・?」


名前を呼ばれて、美世が視線を彬に戻すと、彬が美世の手に触れる


「今夜、抱くから」

「・・・・・・・・・・・・・・・ッ」


面と向かって真面目に言われると、赤面どころではない

逃げたくなったが、彬の手がそれを許してくれなかった




部屋へ向かうエレベーターの中、美世はずっとうつむいたまま


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