結婚恋愛
暗闇の中、室内に響く自身の声が生々しくて、耳を塞ぎたくなる
肌に感じる彬の吐息や熱に、敏感になっている自分を見たくなくて、目を塞ぎたくなる
「美世・・・」
手で自分の顔を隠す美世を、彬が優しく呼ぶ
「顔、見せて」
「嫌・・・です」
今、すごく情けない顔をしていると思う
こんな〝女の顔〟、見られたくない
「美世・・・」
暖かな手が、顔を隠す美世の手を包み込み、自分の背中に回させる
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