結婚恋愛
「・・・今日は優しいね」
「私も鬼ではありませんので」
履歴書のファイルを棚に戻し、美世は彬に微笑む
「・・・まだ、悩み事があるのですか?」
ため息をつく彬に、美世が躊躇いながら聞いてみる
「美世ちゃんが原因じゃないよ。俺の・・・個人的な問題」
苦笑いをする彬を見て、美世は肩を落とす
「そう言うのであれば、どうして私を見てため息をつく時があるんです?嘘はバレないようにつくのが、せめてもの優しさだと、私は以前申し上げましたが?」