結婚恋愛


「そんな美世ちゃんだから、選んだんだけど?」


彬の手が、美世のきっちり結われた髪に伸びる


「ちょっと・・・!」


髪留めのピンを、彬がするりと取ってしまう

結い上げた髪は、ふわりと揺れて、舞い降りる


「何するんですか?」


ピンを取り返そうと手を伸ばせば、その手を掴まれ抱き寄せられた


「──────ッ」

「髪下ろした方が、好きだな」

「し、知りません。返してください!」


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