結婚恋愛
「もう朝・・・?」
そんなに眠った気がしない
美世は目覚まし時計を止めて、文字盤を恨めしげに見つめた
「・・・チョコレート臭い・・・」
まだ残るチョコレートの香りに、美世はため息をついた
「社長、起きてください。仕事です」
シーツを奪って、美世はベッドを降りる
唸り声をあげる彬を放って、美世はバスルームに向かった
「なんか、まだ甘い匂いがする・・・」
秘書課の自分の席で、美世は手の甲や手首を嗅いでみる