結婚恋愛


髪を乱暴に結い上げて、美世は社長室のドアを力任せに閉めた


「さて、と・・・。次はどうしようかな・・・?」


ぺろり、と唇を舐めて、彬は楽しげに笑みを浮かべた




社長室を出てきた美世の姿に、同僚たちはあからさまに動揺していた

日頃乱れることのない美世が、髪を乱し、服にしわを作っている

驚きのあまり、仕事の手も止まる


「あ、麻生さん・・・?大丈夫ですか?」

「化粧直してくるわ。社長を30分後に車に乗せてちょうだい。頭痛い・・・」


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