結婚恋愛
それほどまでに、彼は美世の中で〝汚点〟なのだ
(社長、聞きたそうだったな・・・)
車内での彬が、本当は何を聞きたいのか、ちゃんと分かっている
それを気づかないふりして、心のうちを隠した
彬も美世も、子どもではない
過去に付き合った異性がいても、不自然ではない
けれど・・・
「知られたくない相手も、いるわよね・・・」
過去が今より素晴らしいわけではない
今の方が素晴らしいと思う
それでも、過去の中に見られたくない〝自分〟がいる