結婚恋愛
気の抜けた声を返している彬は、背中を向けたまま
どう声をかければいいのか分からなくて、美世は黙ってしまう
(隠し事してるようなものだから・・・)
強く接することができない
会社なら、〝秘書〟として接することができるが、今は〝妻〟だと思うから
「先に、寝ますね・・・」
「・・・うん」
ウィスキーの入ったグラスを眺めながら、彬が返事をする
そんな彬を見つめながら、美世はうつむいて部屋に向かった