結婚恋愛
「薔薇の花束とか、あげようか?」
「いりません。何をされても、結婚を承諾するつもりはありません」
水で最後の一口を流し込み、美世はナプキンで口元を拭う
「それじゃあ、俺が困るなぁ。美世ちゃんが一番理想的なのに」
「社長の理想が私だったとは初耳です。それなら、私に似た方をお探ししましょう」
美世の反論に、彬が楽しげに笑った
「【鉄の女】はそうそういるものじゃないよ?美世ちゃん、結婚しても何かが変わるわけじゃない」