タイトル未決定
第一章
あたし、高見涼にとって「恋愛」はお遊び感覚なもの。
あれは中三の頃。
大好きな彼がいた。本当に大好きだった。でも、いつからだろう。
彼の態度がそっけなくなってた。あたしを見てくれてない気がしていた。
ある日、あたしは彼に聞いた。
「ねえ…ワタル?ほんとにあたしのこと、好き?」
「あぁ、ごめん。俺、お前に飽きたんだ。」
彼から出たその言葉で、あたしは「恋愛」と
いうものに、恐怖を抱くようになった。
「ねえキミ、可愛いね。これから遊ばない?」
ちょっと年上のお兄さんが、あたしの耳元で囁く。
「いいよ。」
なんだ。こんな簡単なものだったんだ。
その時から、あたしにとって「恋愛」の価値観
が変わっていた。