俺を愛して
「優稀君!次は調理実習です!肉じゃがです!」
時間割を確認するなり嬉しそうに手を合わせて笑いながら、そいつは俺に語りかけてくる。
「俺肉じゃが好きじゃない。」
..なんてのは嘘だけど。
「へ?!そそ、そうなんですか?!喜んでしまってすいませんです..。」
冗談なのに真に受けて、目をつぶりながら必死に謝ってる姿がおもしろくて、不思議と笑ってしまう。
「いーよ別に。冗談だし。」
「えぇ?!..ぁ、えっと、それでは頑張って腕を振るいます!」
驚いていたかと思えば両手で軽くガッツポーズをして意気込んでいるコイツは、見てて飽きない。