たった一つの星

そしたら、こうきはまじめにこういった。

「てか、全部嘘だけどね。」

あたしはこの瞬間嘘をつかれていた事に対してのむかつきより、そのあと来る言葉に嬉しさを感じていた。

『俺には、りなだけだから。』

こうきはきっとこう言ってくれるだろう。
あたしはそう思いその後の言葉を待った。でもその後に来た言葉はあたしを奈落の底に落とされるほど悲しい言葉だった。

「別れよっか。」

何も言わないあたしに、こうきは、

「俺、まだ元カノに未練あんだよね。」

「…。」

何も言わない、言えない。

「だからさ、幸せになれよ。」



ガチャ、プープープー…

むなしく鳴り響く。
今日あたしはあなたの特別な存在から、
友達でもなければ、ただの他人になりました。

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