たった一つの星

気持ち


それから季節は夏になっていた。

あれからこうきとは、ずーっとそんな関係が続いていた。
でもそんなある日のこと。

地元の夏祭りに地元の仲のいい友達とみんなで飲み会をしていた。
そしたら地元の男たちもみんな久々の再開でみんなで飲んでいる中、
こうきもいた。あたしは嬉しいけど、とてもつらかった。

こうきの元カノもあたしたの面子の中にいたからだった。

こうきはあたしと目を合わせない。
こうきの目の先には元カノのえりがいた。えりに向ける目は、
とても優しかった。あの目はあたしには向けられたことのない目だとあたしは感じた。悲しくて酒を飲みまくった。

あたしは基本お酒がかなりってほど弱い。

すぐに酔いかなり騒いでいた。


そんな時にこうきとえりが話していた。

「こうき~久々じゃーん」

「えりお前酔いすぎ!てか煙いからちょっとはなれて吸えよ」

そのときのこうきの顔は、とても楽しそうで、
あたしが求めているこうきの顔だった。


もうどうでもよくなり、あたしはこうきに話しかけた。

「こうき~あたしね、ちゅーしたいな。」

たぶんえりへの嫉妬だったのかもしれない。
でもこうきはあたしのそのことに冷たく言い放った。

「…お前酔いすぎ。俺煙草吸う奴嫌いだからこっちくんなよ。」


いくら酔っていたとはいえ、あたしは何かが崩れた気がした。
そういったこうきの顔は笑ってさえいなかったのだ。


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