たった一つの星
それからはあたしは離れたところで1人泣いていた。
酒のせいもあり、涙が止まらなかった。
「大丈夫かよ」
声がするほうを見ると、そこにいたのは、こうきじゃなく
あの時あたしが別れを告げた、じゅんだった。
あたしはじゅんに全部を言った。
こうきのことをすべて。
でもそしたらじゅんはこういった。
「りなは、人を信じすぎ。男なんて口でたくさん言う奴ほど、口だけだかんな?」
あたしはその言葉にまた涙が溢れてきた。
悲しくて悲しすぎてずーっと泣いていた。
あの大嫌いになってしまったじゅんの腕の中で
ひたすらずーっと泣いていた。