たった一つの星

終わり



その夏祭り以来あたしは、こうきと逢う時間は
一気になくなった。あたしもメールしなければ、
こうきもあたしにすることはなかったから。


でもそんなある日だった。こうきからメールがきた。

TO:りな
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ネーム返して欲しいんだけど。

-END-

このことでまた逢うことになったあたしたち。

2ヵ月くらいぶりにあたしたちは再会した。

夕方6時すぎ。夏も終わり秋になっていた今、あたりは暗くなっていた。そんな明るい駅の下にこうきは1人あたしを待ちしゃがんでいた。

あたしは 逢いたい 逢いたくない が交差していた。逢ってこのネームプレートを返したらあたしたちは、ほんとの終わりをつげることになるから。

近くに歩いていくにつれ、こうきの顔が見えてきた。

(少しは寂しい顔してくれてるのかな?)

そんな期待をしながら、あたしは重い足取りでこうきにゆっくり近づいていった。
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