たった一つの星
第2章 大切な人
前進
あれからあたしは、何もやる気が起きなくなっていった。
あたしの学校は真面目学校。8割は頭のいい真面目くん真面目ちゃんしかいない。その中でもあたしは、下から数えたほうが早かった。
地元の仲いい子とは離れてしまっているから、あたしの通っている学校には自分と合う人がいなかった。
それでもやっぱり友達はいた。
学校ではいつも4人で一緒に話したりしていた。
でもあたしはやっぱりそれでも浮いているため、先生にも怒られることも多くて、友達とも距離を感じていた。
だんだん学校に行ってもサボることが増えていった。そんな時だった。
あたしは先輩との飲み会がばれ、2週間くらい停学になった。
家の外にでれないストレスと煙草がないストレスで頭がおかしくなりそうになっていたあたしは、久々に元カレのこうきに電話してみた。
「もしもし?」
『おう。どした?』
「あたしね、謹慎になっちゃった。」
『あ~噂で聞いてた』
「そっか…。」
『おまえ煙草やめてねえんだな』
すごくその声が怖かった。
『まぁ俺には関係ねぇけど。』
あたしはそのあと一言もしゃべることができなかった。
『話しねぇなら切るけど。』
そのままあたしの反応がないから、
こうきは黙って電話を切った。