たった一つの星


あたしは、自分がみじめになっていった。

それから謹慎中は、部屋でぼーっとすることが多かった。
先生も嫌い。学校も嫌い。親も男も女も、みんなが嫌いだった。


学校が始まっても、やる気が起きない。
部活もやめ、地元の友達に誘われ、先輩と毎週のように飲みまわる日が続いた。

飲み会に行っては、あたしは名前も知らない男にやられ、何も抵抗できずにやられるだけ。いつしかあたしは、都合のいい女になっていた。


それでも求めてくれる人に心を許す自分。

自分自身も嫌いで死にたくて、あたしの腕には無数の傷ができていた。


そしてまた自分が嫌いになる。

この繰り返しの生活をしていたある日。



地元の友達、その中でも親友のみずきに言われた一言。

「りな?恋しなよ。まだあたしたち高校生だよ?りなは恋してる時が一番輝いてるよ?」

その一言であたしは、今までいたセフレになっていた人たちとも縁を切り、男を嫌いじゃなく、ちゃんと好きになれるように見ていこうと思った。


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