たった一つの星
幸せ
こうきとは、順調だった。
春休み終わってからも、高校は違かったけど毎日朝も帰りも一緒に帰った。ほんとに幸せだった。こうきは、あたしに何もしてこない。こうきはあたしに付き合う時に言っていた。
「俺、りながちゃんとしていいって思ったときまで絶対に手出したりしないから。」
あたしが、「なんで?」
と聞くと、こうきは優しい声で言った。
「俺、りなのこと大好きだから大切にしたい。」
ほんとに嬉しかった。このとき嬉しすぎて涙がこぼれそうだった。こんなに嬉しいことは、ないってほど幸せだった。
でも、あたしはこうきに触れてほしかった。
だからこうきに言ってみた。
「あたしね、こうきが好きだから…いっぱいキスしたい。」
こうきは、この瞬間、優しくキスをしてくれた。
心臓がどきどきして、これが”好き”って事なんだな…と
思った瞬間だった。あたしは、幸せだった。
大好きなこうきの腕の中で思いっきり抱きしめられ、優しくキスしてくれて、そして、
「俺、ほんとにりなのこと好きすぎてやばいかも」
照れながら言うこうきが愛おしく思えた。