恋して、チェリー
「……げほっ、」
呼吸がうまく出来なくて、ベッドに倒れ込んだ。
――怖いよ、恭一くん。
あたしのこと……守ってよ。
あたしはそんなに強くない。
“強がって”いただけなの。
そばにいてくれなきゃ、こんなにも弱ってしまうの。
【To:比奈】
次の授業サボるね
もう少し
ひとりでいたいの
---END---
やっとの思いでケータイに文字を打ち込んだ。
落ち着いて、深呼吸を繰り返す。
先生がいないんだから、自分がしっかりしなきゃ。
呼吸が少し落ち着いて来た頃、今度は眠気が襲ってくる。
今は何も考えたくない。
あたしはまるで現実から逃げるようにまぶたを下ろした。