恋して、チェリー



そのままあたしは、本格的に風邪を引いてしまったみたいで……。



3日程、学校を休んでしまった。


毎日、お見舞いに来てくれるふたり。



「比奈お姉ちゃ~ん」
「キナちゃん、遊んで~」

ココとナナともすっかり仲良し。



部屋へと通すと、比奈が1番に口を開いた。


「ハルくんは?」

「今日はまだ帰ってないみたい」

ベッドに潜り込みながら、そう答える。



「そっかぁ~」

悩ましいため息から、ここはなんとなく察してしまった。


ま、まま……まさか。



「ハルくんいいなって思ってるの! うふ」

「……」

隣のキナは、呆れ顔。


いくら年下好きの比奈だからってあんな小学生相手に……、



「ってちょっと!」

――彼氏いるんでしょーが!
彼氏が!


ガバッと起き上がってそう叫ぶと



「あはっ、冗談だよ~」

ケラケラ笑う比奈……。





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